ボタン1個の操作でできるマイクロ波システム制御

マイクロ波プロセスをボタン操作ひとつで制御できます。

一般的に装置はオペレータに操作し易く、プロセスの安定性が確保されることが必須条件です。プロセスエンジニアが全てのプロセス・パラメーターにアクセスできるには、可能な限り柔軟なプラント技術が必要です。当社ピュシナーのマイクロ波設備のデザインと操作性は、顧客とプロセスの要求条件に個別に合わせて最適化されています。全てのプロセス・パラメーターへアクセスできる分かり易い操作により、より優れたプロセス制御が可能です。その結果、プロセスの安定性と生産性が向上します。

全プロセス・パラメーターへ簡単にアクセスできます。

全プロセス・パラメーターへの簡単なアクセスの一例として、ピュシナーの回転ノブをあげることができます。この回転ノブは主力となる入力装置で、ここから、基準値の設定を素早くかつ直感的に行うことができます。操作は簡単で3ステップ(選択 � 設定 � 確認 )ですみます。さらに回転ノブが設置された操作ユニットは、ピュシナーのマイクロ波装置全てに共通する操作性に基づいて搭載されています

Control Panel
Control Panel
µWaveConti xx70

指令ユニット(左)と操作ユニット「回して押す」(中)、ピュシナー・マイクロ波装置の操作ユニット(右)

複雑なプロセスでも操作が簡単です。

マイクロ波の制御装置は、オペレータとプロセスエンジニア両方の要求に対応します。プロセスの記述言語であるWavePCL を用いてプロセスエンジニアは全てのプロセス・パラメーターへアクセスができ、プロセスを容易に変更できます。プロセス記述言語 µWavePCLを用いれば、新しいプロセスをWindows PCからマイクロ波装置の制御コンピューターへダウンロードできます。ロードの完了後、オペレータは新規のプロセスを開始できます。分かり易いテキスト・メッセージとヘルプ機能は英語、ドイツ語、さらにその他の言語でも提供されています。

プロセスの視覚化

静的プロセスに加えて、トレンド・データのモニタリング機能によりプロセス状態をさらに詳しく知ることができます。

Windows PCをピュシナーのマイクロ波PLCにRS232またはイーサネットを用いて接続することができます。全てのデータは保存されます。トレンドデータのモニタリング用ソフトウェアである µWaveCATを用いて幅広い機能をご利用頂く事が出来ます。

ピュシナーはマイクロ波PLCに全てのプロセス・パラメータを統合したことに伴い、容易な操作性に関わる原理を応用しましたので、支援をほとんど受けなくても安定的で再現性の高いプロセスを実行できます。

Process Visualisation

図 1 . プロセス制御とトレンド・データのモニタリング

ウェブからアクセス可能なエンジニアリング

世界中からアクセスでき、サポートが可能です。

ピュシナーのマイクロ波設備は全て、TCP/IPプロトコルを用いるイーサネットの他モデムを組み込め、電話線またはインターネットを介して世界どこからでもアクセス可能にできます。

Access the Microwave Plant into the Inter- / Intranet

インターネットまたはイントラネットからピュシナーのマイクロ波設備にアクセスできます。

効率の向上により結果が改善します。 - これはよりよい設備デザインの究極の目的です。

誘電測定装置

電磁波が非導電性誘電体に浸透すると、電磁波の伝播速度は当該材料の誘電損失に依存して変化します。材料と電磁波の間の典型的な相互作用の現象には、反射、吸収、透過、屈折が挙げられます。 これらの各状態を測定すれば電磁波の範囲内にある材料の誘電損失を算出できます。

こうして得られるデータは誘電損失と相関関係にある含水量やその他の材料物性の定量に用いることができます。

含水量の測定にマイクロ波を用いる際、3つの方法があります。

  • 一定周波数を用いる吸収度の測定
  • 一定周波数を用いる透過度の測定
  • 共鳴分光法による測定

低精度ですが最も簡単な方法は吸収度の測定です。共鳴分光法による測定が最も高精度です。

誘電率測定装置の応用例をご紹介します。

マイクロ波共振器を用いる測定

ここではマイクロ波共振器原理を応用して測定を行います。この際空洞な共振器の共振器曲線を吸収状態の共振器と比較します。 マイクロ波を吸収した共振器と試料中の含水量が高い状態では次の二個のパラメータが変化します。

  • 共振周波数がシフトします。
  • 強度が減少します。

共振器の周波数範囲を予め特定してから、周波数のシフトと強度の減少という以上二個のパラメータを測定すれば、試料中の含水量を高精度で定量できます。

ピュシナーでは、誘電測定パラメータを工業用マイクロ波加熱プラントに一体化しています。従ってこのパラメータはスタンドアローンではご利用いただくことはできません。

Two Resonator Curves of a filled and empty Resonator

図 1. マイクロ波共振器の吸収状態と空洞状態における二本の曲線

Probe of an open coaxial Line (reference Hewlett Packard)

図 2. 開かれた同心線のプローブ (Hewlett Packard社による)

Sensor at the Entrance of a Microwave Drier

図 3. マイクロ波乾燥機の入口側センサー